マタニティ歯科外来
マタニティ歯科ってなに?
- 母親のむし歯は子どもに感染する?
- 妊娠中は歯周病が進行しやすい?
- 歯周病は陣痛を起こすホルモンの産生を促すため早産の危険が高まる?
- 妊娠中の歯の健康は大事というけど、どうしたらいいの?
このような疑問や不安をお持ちの妊婦さんは多いのではないですか?
一度あなたのお持ちの母子手帳を開いてください。妊娠中・産後の歯の状態というページがあります。
妊娠によりお口の中の環境が変化するため、その環境を整えることがいかに母子ともに重要なのかお分かり頂けると思います。
この頁では、当院が力を入れているマタニティ歯科についてお伝えしたいと思います。
生まれてくるお子様の乳歯は胎生期(妊娠)7週目から始まります。乳幼児の健康なお口を確保するためにはマイナス1歳(妊娠中)からの予防歯科が重要なのです。
理想は妊娠前にむし歯治療を終えていることですが、なかなかそうはいきません。妊娠してからでも全く遅くはないのでまずは今の状態を知るところから始めましょう!
妊婦さんの歯科受診は少ないのが現状です。患者さんと歯科医療従事者の情報共有不足から治療に不安を感じ、受診を遠ざけてしまうことが多いと思います。しかし気持ちの面や、体調の変化で受診したくても出来なくなってしまうこともあると思います。
このような問題を解決し、より安心、安全な歯科治療を実践するためにマタニティ歯科外来を設立しました。
歯科医院を選ぶポイント
- 安心して受けられる
→不安を払拭、よく相談できる、充分な配慮をしてくれる - 産後のフォローまで受けられる
- 丁寧な対応、適切な治療
- その他
→院内の清潔感、徹底した感染予防対策
当院ではこれらに充分配慮しあなたをお迎え致します。
母子ともに健康で笑顔あふれる生活を送るためにおうちで出来る大切な2つのこと
- 歯みがきによるお口の衛生管理ができているか
- お母さんの栄養状態(生活習慣)は充分か
*むし歯や歯石取りは自分ではできないので治療が必要になります。
産後は赤ちゃんに付きっきりで、歯磨きせずに一緒に寝ることもございます。2人目以降の出産であれば下の子のお世話も必要になり、妊娠出産前後では生活習慣が大きく変化します。それをあらかじめ知った上で行動するのと知らずに生活するのでは、雲泥の差が生じます。
ホルモンバランスの崩れや自律神経の乱れ
- 歯ぐきが腫れやすい
- 口臭が強くなる
- 虫歯ができやすくなる
- 歯周病が急激に進行
*体調の変化はお口に歴然と現れます。
さらに怖いのはむし歯菌や歯周病の細菌が自分の子どもに感染してしまうことです。
つまり、、、
あなた自身が健康になる事があなたのお子様の健康に直結するのです。出産して忙しくなる前に正しい知識を身につけて、あなたのお子様の健康な未来を築いてあげましょう!
母親のむし歯は子どもに感染する?
子どものむし歯は虫歯菌の定着時期と関連するため、できるだけ感染時期を遅らせる努力が必要です。母親のむし歯菌の数と子どもの菌数は比例関係にあるのです。
お子様に歯が生え始める前にお母さんのむし歯は治療しましょう。そしてさらなるむし歯を作らないように、またお子様の歯みがきもしっかり出来るよう歯みがきをマスターしましょう!
妊娠期の歯科治療の重要性
- 産前は体調の変化、産後は育児に手一杯
→口腔内の健康は一気に崩れやすい
歯肉炎むし歯や歯周病が多発しやすい - 重度歯周病
→早産や低体重児出産のリスクが7倍増加(飲酒による早産リスクは3倍) - 自分の子供にむし歯を感染させる可能性
→産後では薬の母乳移行を心配する前に、妊娠中に出来なかった
治療をしっかりして子供に感染させない努力をする - 生まれた子どもの口腔環境を整えられる
レントゲンと薬について
レントゲン
1年間に我々が浴びる自然放射線:150枚のレントゲンに相当
ほとんど影響しないと考えて良い
さらに鉛のエプロン、安定期など配慮すれば尚良い
麻酔
通常使用量では問題なし
投薬
安全とされる薬を選択すれば大丈夫
授乳期でも母乳移行はほとんどない
心配なら授乳直後に服薬する、もしくは搾乳する
つわり時の口腔ケアはどうすればいいの?
- 食後はすぐにうがいを充分し、口腔内の食物残渣を最小限に
- 匂いや味を考慮して歯磨剤やうがい薬を選択し、不快事項を最小限に個人の状態にあったケアを提案(歯ブラシの選択・磨き方など)
- つわり時の中でも比較的体調のいい時にブラッシング
- キシリトール製品の有効活用
子どもにむし歯を感染させないためには…
- むし歯菌の感染時期を遅らせる
- 母親のむし歯菌の量を減らす
- 母親の歯磨き習慣、食事習慣の改善
- 感染が起きてもスクロース(砂糖)がないとむし歯にならない
- 子どもの歯磨き習慣、規則正しい食生活の実践
虫歯や歯周病は感染症だが、生活習慣病でもある…
お母さんの栄養状態はお子様の栄養状態に直結します。妊娠中は胎盤を通してお母さんの栄養が子どもに送られます。産後は母乳を通してお母さんの栄養が子どもに送られます。
お母さんは子どもの健やかな成長のためにも充分な栄養が必要なのです。妊娠中は胎児のためにも、妊婦自身が出産に耐えられるよう十分な栄養素が必要になる
必要な栄養素 | 鉄、カルシウム、たんぱく質が重要 |
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鉄 | 胎児の赤血球を作ります。ビタミンCと合わせて摂取でさらに吸収率アップ |
カルシウム | 胎児の骨と歯を形成します。妊婦の心臓の鼓動の維持で重要な栄養素 |
たんぱく質 | 胎児の血液、内臓を形成します |